2005年9月9日(金)
サンパウロ市当局は韓国人で工場経営のキ・ソー容疑者を労働法違反ならびに人権蹂躪の罪で逮捕した。同容疑者はサンパウロ市内パリ区の自社工場でボリビア人の大人十人、子供五人をいわゆる奴隷扱い労働を強要していた。当局では一ヵ月間の内偵を進めて逮捕に踏み切った。調べによるとボリビア人はいずれも不法入国者で同容疑者はそれを良いことに監禁し、一日十五時間の労働を強いて一着一・六〇レアルの低賃金で働かせていた。
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南部で発生した暴風雨を伴う低気圧がサンパウロ州とミナス州にも到達し各地に被害をもたらした。ミナス州カンブイ市では強風とともに雹が十分間降りしきり街路で八十センチも積もったため非常注意報が発令された。サンパウロ州カンピナス市では市内各所で街路樹が倒れたほか、十二ヵ所で出水騒ぎとなった。サンパウロ市内では六日豪雨で午後七時半の渋滞は百三十九キロに達した(通常のピークラッシュは八十五キロ)。低気圧は週末まで上空にとどまる見込み。
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サンパウロ市ブタンタン区の女子刑務所内で七日、暴動が発生職員四人を人質にして寝具マットや執務室に火を放つなどの狼藉を尽くした。人質三人は解放されたが、残る一人は料理包丁を突きつけられ監禁されている。囚人らは抜き打ち検査で一部の囚人らが素っ裸にさせられ検査を受けたことに抗議したものだと説明しているが、刑務所側はこれを否定している。当局では話し合いの説得をしているが、囚人側代表が麻薬を吸引しているため話が進んでいない。