東京高田馬場の新宿日本語学校には多くの中国人、韓国人が学んでいる。近着の同校発行の月刊『SNG』で、編集発行人が生徒たちに対するあるコメントを掲載した。女子学生集団暴行事件の学生被告の控訴が棄却されたという新聞記事に添えられたものだった▼事件は、主犯らが自宅兼サークル事務所で開催した飲み会に参加した女子大生たちを泥酔させて暴行したものである▼コメントは、外国から日本に来ている若者への警告だ。「君たちの国から見ると、日本は、あらゆる面で自由である。何でも出来る。何でも話せる。何でも書ける。が、実は、それはある一面から見た日本でしかない。悪いことは悪いのだ。してはならないことは、してはならないのだ」▼そして、いとも簡単に合コン(男女合同の飲み会)などという言葉を口に出すのは心配だ、責任は君たち自身に委ねられている、と教え諭している。新宿日本語学校の外国人生徒の中から、暴力、暴行事件や非行に係わる者を出すまい、の配慮のようだ▼外国人の若者に対して、日本語で警告を発することができるのはすばらしい。新宿日本語学校の場合、日本語の程度の高いコメントが理解できる生徒が多いから、日本語の文章で勉強・学習をかねて校誌に記述することができる▼中等学校への非就学も少なくないブラジル人デカセギ子女にも、少なくとも、親の就労先国の最低限の社会規範は守らなければならない、ということを知ってほしい、といつも思っている。(神)
05/09/09