2005年9月2日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】ブラジル地理統計院(IBGE)が三十一日に発表したデータによると、二〇〇五年第2・四半期の国内総生産(GDP)は前期比で一・四%増加し、同年上半期では前年同期比三・四%増、過去一年間の累積では、四・三%の増加となった。
経済成長の内訳をみると、前期に三・六%、〇四年第4・四半期に二・九%減少していた設備投資が四・五%増へと急反転、今期の成長の牽引役となった。輸出は二・六%、工業部門は三・〇%、サービス一・二%、農業一・一%、家族消費は〇・九%増加。民間建設、機械設備の各部門も全体の成長に貢献した。
現在〇五年のGDP成長率は今回の結果により修正される可能性もでてきた。応用経済研究院(Ipea)は二・八%の予想を三から三・五%へと引き上げるとみられ、大手銀行数行も同様の予測を行っている。
ヌーネスIBGE院長は、今回の結果は現在の政治危機の影響を受けておらず、この先それが設備投資にどう影響を及ぼすかはまだ予測できないと評価する。ルーラ大統領は三十一日、非公式会見で「(今回の結果は)野党の眠気を吹き飛ばすものだ。年間成長率は五%に達するだろう」と述べた。順調なGDP成長は内外から現経済政策を批判されてきたパロッシ財務相を援護するもので、政治危機に直面する政府に一服感を与え、このペースで成長が持続すれば、来年の大統領再選も夢ではないと大統領を始め政府関係者らは期待している。