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日本語教室を劇場化=中田さん=初心者を引き込む

2005年9月2日(金)

 「一時間の授業の中で、二十回以上の笑いがなかったら、月謝をお返しします。県人会の日本語教育のお手伝いをします」という出張日本語教室が開設された。主宰し、教師をつとめるのは中田智之牧師(元全日制マナウス日伯初等中等学校「ジョゼ・フィーナ・デ・メーロ校」主宰)。すでに香川県人会、千葉県人会との話し合いが成り、二日から教授を始めている。
 授業は、対象がこどもから成人まで、日本語に全く「白紙」の初心者。一回の授業は一時間、十回で三十レアル(六十レアルのところ、プロモッソンで半額)。中田さんによれば、授業は「日本語の導入部」であり、つぎの学習段階にすすめるステップである。
 テキストは、マンガ入りⅠとⅡ(一冊五レアル)で、言葉の表記はローマ字、ひらがなは避けている。授業は、生徒十二、三人くらいが適当で、テキストとジェスチャーと「教師の話」ですすめる。教室が「劇場化」されるそうだ。中田さんは「(生徒と)遊びながら、日本語を三十年教えてきた」と自負する。
 さきごろの北海道協会のラーメン祭りのとき、中田教室のデモンストラソンが協会交流センターで行われた。授業は五分間、手品入りで、受講生たちは七回爆笑したという。大橋会長は「いいね」と納得。千葉、香川に続いて、開設は北海道、宮城が続きそうだ。
 一回の授業のなかで、生徒たちが、二十回以上笑わなければ授業料を返す、というのは、生徒たちがそれほど、日本語に引き入れられ、興味を持ち、次の課程に歩むということ。
 中田さんの日語教師経験によれば、日本語学習者の七五%は途中脱落する。マナウスの学校には、まったく日本語が初めての生徒が入ってきた。この生徒たちを「日本語が好き」にさせた。
 二日から開講した千葉県人会(ネルソン・フェルナンデス街247、電話5021・6050)の授業は月、木曜日午後七時半~八時半。香川県人会(イタイプー街422、同5072・0342)は水、金曜日午後七時半~八時半。中田牧師の問い合わせ先電話8393・5951。
 もし「中田教授法」に興味のある人がいれば、実地で教えるといっている。