2005年9月2日(金)
日本の名バイオリニスト、五嶋みどりさんのサンパウロ市公演。バイオリンの腕前は玄人はだしという西林万寿夫総領事も鑑賞するだろうか。気になって総領事館に電話してみたら、「館員から情報を聞いて知り、聴きに行くそうですよ」。本来ならば公邸で歓迎会を開いてもいいくらいの、世界的に著名な奏者だが、その予定はないという。
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在外選挙投票率アップのための妙案? 海外邦で初めて日本の選挙にパラグアイから出馬した高倉道男さんは、「NHKの海外安全情報の中で、ついでに投票を呼びかけたらいい。一日何回も流しているのだから、絶好の媒体でしょう」と話す。いい考えかも。
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非日系人の間で最近、詩吟の愛好者が増えているそうだ。全伯吟剣詩舞大会が毎年九月七日に、開かれる。プログラムをみると、例年よりブラジル人名が目立つ。留学中に詩吟を覚えて帰国後も続ける人もいるが、多くは剣道の選手で日本文化に触れたいといって門を叩いてくるという。関係者によれば、「サムライのイメージが、沸きやすいからでは」。
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顔見知りの九十三歳日本人女性、Nさんと地下鉄電車の中で出会う。以前転倒して、今、杖をつき、しかも趣味の稽古にいくため棹をはずした三味線の胴を片手に持っていた。つまり、手がふさがっていた。胴は二キロはありそう。車中では活発におしゃべりし、下車も忘れるくらい。下車してエスカレーターに行くと、そばの人が支える。これを自然に受ける。高齢になっても、家に引っ込むな、若い人と共存して生きよ、の典型ともいうべき姿。参考にしよう。