2005年8月24日(水)
昨年五月にサンパウロ市に開設された日蓮宗法華経寺が七月から、ヴィラ・クレメンティーノ区ベルタ街97の由緒ある建物を借り、積極的な布教活動に乗り出した。
開山式は来年一月にも日本から高僧を招いて行なうという。
開設以来、間借りの状況が続いていたがこのたび、布教に弾みがついたことを受けて、開教師の福島謙應(けんの)さんは「南米の拠点にしたい。将来的にはブラジル人僧侶も育てるつもり」と意欲を示す。
日蓮宗はほかに、サンパウロ市サウーデ区にも五十年の歴史を持つ恵明寺があるが、「最初に布教に来られた方が亡くなってからは、活動がやや停滞している」などの理由から、同寺が新設されたという。
借り受けている家屋は、サンパウロ市が保存指定している建築。ラザール・セガール美術館が隣接する環境の良さだ。
毎週日曜日午後二時から礼拝を、各週土曜日の午後五時からは仏教についての勉強会を開催している。
法華経は日蓮宗以外にも、創価学会や霊友会なども信仰の対象とする。福島さんは「そうした他宗派との違いや、信仰上の悩みなどの相談も受け付けています」と話している。
詳細問い合わせは電話11・5904・3198(同寺)まで。