「絵本を通して、日本語を届けたい」。一世移民を対象に読み語りをするため日本から来伯、約十日間滞在した女性がいる。老人ホームを主に訪問した。「痴呆になっている人もいるのに皆一生懸命聞いてくれた。最後は涙まで流してくれて、やはり日本語が必要なんだと実感した」。
先に行われた老ク連三十周年記念式典、兵庫県人会創立記念式典にも参加。「(前者の)会場には老人が多かったし、じっと聞いてくれた。でも、県人会記念式典では今いちの反応だった」と漏らす。「早く終わらんかな」との声もあったそう。この記念式典に参加した人は一世が少なく日本から来たばかりの交流団などが多かった。
やはり、一世の多くは日本語に飢えている。日本にいると日本語が当たり前になって大切さ、貴重さに気づきにくいのだろう。 (南)
05/8/20