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子どもの躾は真剣勝負!=親の教育に4タイプ=自由放任やめ積極参加を=父親とのふれあいさらに求める

2005年8月19日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】八月の第二日曜日はブラジルでは「父の日」で、日頃は陰が薄い存在でもこの日は威厳を誇示した向きも多かったのでは? これにともないこの時期、父親の教育の在り方が取り沙汰されるが、これといった定義づけが難しく永遠のテーマと言えよう。パラナ連邦大学の研究グループが二〇〇二年から三千人の青少年を対象にから聞き取り調査を実施した結果、色々なタイプの父親がいるが、教育に関しては大まかに四つのタイプに分かれた。そのいずれのタイプも精神面で子どもに問題が出ていることが明らかになった。子の躾は性格や環境に左右され、親と子の一対一の真剣勝負であることが改めて認識された。
 調査によると、両親のタイプは四つに分類される。全体の三九%と最も多くを占めたのが自由放任主義で、教育を意に介さない無頓着型。次いで三四%は常に子供に密着して行動を共にする教育参加型。そして一五%が子供の意向を重視する許容型。最後に一二%が、厳格な躾を前面に押し出す命令型となっている。
 無頓着型の子供は、ストレス過剰が七三%、憂鬱症状が五六%と精神の不安定度が高く、楽観的意識二九%、社会への順応性六%、自己顕示五%、社会への積極参加四%とプラス面が低い。
 教育参加型では社会への積極参加が七五%、自己顕示六三%、社会への順応性六二%、楽観的意識が五四%となっており、子供の自信が高いことを示している。逆に憂鬱症状が一四%、ストレス過剰が五%とマイナス面が低い。
 許容型は社会への順応性が二五%、自己顕示が二一%、社会への積極参加が同じく二一%、ストレス過剰と楽観主義が共に一一%、憂鬱症状が三・五%とプラスマイナスが均衡している。
 命令型では、憂鬱症状が二六%、自己顕示とストレス過剰が共に一一%、社会への順応性と楽観性が共に七%、社会への積極参加が四%となっており、感情や反応が低いことを表わしている。
 自己顕示が低い、いわゆる感情を表面に出さず、選択があいまいな子供の原因としては両親の愛情不足が七一%、両親との意思疎通を欠く六九%、両親の制限や規制が少ない六七%、罰が厳しい七〇%、体罰を科す六四%となっている。
 社会への順応性が低い原因は、両親の束縛が少ないが六九%、夫婦および家庭円満で内に閉じこもり勝ちが六五%、両親が誉めないが六二%、両親との意志疎通を欠くが六二%となっている。
 ストレス過剰の原因は、両親の愛情不足、両親が自由放任でおかまいなし、あまり誉めない、会話が少ないがそれぞれ七二・二%となっている。また、両親の日頃の行動が悪例だと決めつけているのが七七・八%に達した。このほか両親が行動を共にしない(七〇・六%)、理由も聞かずに怒りちらす(四七・一%)などが挙げられている。
 このほか、もっと母親と一緒の時間が欲しいとしたのが二二%に対し、父親は三五%と三分の一以上が父親とのスキンシップを望んでいる。また父親に最も望むことは、注目して欲しい(二〇・六%)、遊んで欲しい(一七・五%)、喧嘩しないこと(五・二%)、その他(八%)、そしてとりわけ「別になし」が九・三%と無視したのが気になるところだ。