2005年8月17日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙七月十四日】高級ショッピングセンター、ダズルの経営者を拘束したのは、スキャンダルから国民の目をそらす小細工であることは容易に想像できると経済評論家のセウソ・ミング氏が皮肉った。脱税容疑や密輸容疑なら、はるか以前からあった。それが何故、今なのか。
パンツの中から出た一〇万ドルや一〇〇〇万レアルの献金押収、ドゥッダ・メンドンサの闘鶏禁止など、連邦警察がなぜこんなくだらないことで走り回るのか。もっと国家の存亡に関わる大事があるはずだという。
ルーラ大統領は、怪我したが死んではいない。これは死に体にある政権が動き出した兆候で、国の大事に取り組む気らしい。開店休日の内閣改造も、質向上とまで行かないが、やり遂げるための陽動作戦か。
ルーラ政権で及第点が付けられるのは、財務省だけ。それでも経済成長率は期待以下、公共債務も減らない。基本金利も下がらない。三七〇億レアルに達した社会保障院の累積赤字も、解決の見込みがない。
難産で生まれた政権だから、残すところ十八カ月で正常化するとは思えない。現政権には、信用できる省が二つある。財務省と消防省だ。消防省はスキャンダルで燃え上がった火を消して欲しい。せめて問題の一つだけでも、完全に解決して欲しい。