でもさぁ(でもねぇ)が口癖になっている。先週末もその言葉が口をついて出た、二度も。
まずは、日本館(イビラプエラ公園)の桜植林五年を記念するプレートの除幕式。協力者の名前などが記されたプレートを見て私はつぶやいた。
でも、市民にとってはさぁ。「桜の下には屍体が埋まっている」と書いた梶井基次郎の発想や、桜を詠んだ西行の歌が紹介されている方が有益だし、日本文化の理解にもつながるんじゃないか。
二度目は、被爆者の描いた絵を集めた「ヒロシマ」展(同公園内MAC)の会場入り口。ヴィニシウス・デ・モラエスの詩「ヒロシマのバラ」が壁に。来場者は熱心に見詰めていたが、うーん、でも何か足りねぇ。
「遠き日の石に刻み/砂に影おち/崩れ墜つ/天地のまなか/一輪の花の幻」(原民喜)が、併記されていればもっと良かったのでは。 (大)
05/8/9