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自転車道で幹線道路が渋滞=利用者増えねば改善されず

 4日、サンパウロ市北部に開通した自転車専用道がチエテ川沿いの幹線道路、マルジナル・チエテの渋滞を悪化させたと12日付アゴーラ紙が報じた。
 自動車がマルジナル・チエテからカーザ・ヴェルデ橋に入るためのカーブの立体道路を横切るようにブラス・レメ大通りからカーザ・ヴェルデ橋につながる自転車道が設置された。そのため、車の流れが再三止まり、同大通りとマルジナル・チエテでは慢性的な渋滞が更に悪化している。
 サンパウロ市交通工学公社(CET)は、自転車道の設置は地域の特徴を考慮に入れているとした上で、「マルジナル・チエテと同ピニェイロスの両幹線道路に架かる橋や陸橋の往来は、自転車利用者からサンパウロ市内を走行する上で一番の難点だと指摘されていた点で、自転車道の確保と利用者の安全が最優先される」という内容の文書を発表した。
 計画では一人の交通整理員が配置され、自転車が渡れるように車を止めるはずだが、取材時(11日の午後3時と10日の午後2時)には誰もいなかった。
 渋滞は逆方向でも起こっている。市北部から来た車が同橋を渡ってからマルジナル・チエテに入る時も自転車が優先されるため、車は一旦停止しなければならない。
 マッケンジー大学教授で都市交通を専門とするルイス・ヴィセンテ・フィゲイラ氏は「方法論は悪くないが、自転車の利用者が増えない(車の数が減らない)限り、道路事情は悪化するとし、「この悪化はラッシュ時以外の時間帯で顕著になる」と述べた。
 11日の場合、午前7時~9時は57人が自転車レーンを利用したが、正午~13時は7人しか通らなかった。
 州検察局はこの自転車レーン設置のいきさつを調べる予定だ。同局は計画段階での過失は認めていないが、より詳細な計画を提示するよう市役所側に要請した。