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PT外国資産の実態暴露=為替業者が証言=政府要人らが党ぐるみで隠ぺい=減刑確認後、証拠提示へ

2005年8月18日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】服役中の為替業者バルセロナのトニーニョことアントニオ・O・クララムントは十六日、郵便局CPI(議会調査委員会)で労働者党(PT)の党ぐるみ外国違法送金について証言を行った。違法送金は、ジルセウ前官房長官やソアレス前財務担当、メイレーレス中央銀行総裁、バストス法相などにより行われたという。外国での裏金配布は、前官房長官の指令でボヌス・バンヴァル証券が扱ったとした。ルラル銀行の外国での暗躍も熟知していたと証言した。
 減刑が確認されれば証拠の提示を行うとして、PT資産の外国での隠ぺいに関する実態を同為替業者が証言した。野党ブラジル社会民主党(PSDB)が、同業者の生命はサンパウロ州政府によって保障すると声明を発表。トーレス上議(自由戦線党=PFL)は、証言内容が政権崩壊に価するものとして重視した。
 郵便局CPIの委員十二人は、サンパウロ州のアヴァレ刑務所で服役中の同業者をサンパウロ市警に召喚し、出張尋問を行った。同業者はボヌス・バンヴァル証券がジルセウ前官房長官の指令による裏金配布を主に扱い、ジャネネ下議(進歩党=PP)は便乗したに過ぎないとした。
 各党のブラジル人政治家が所有する不正資産のブラジル・アングラ組織が外国にあることも証言した。同業者に科された禁固二十五年の減刑が確認されれば、証言を証明する証拠と違法取引のルートや方法も明示するという。
 減刑を確約する権限は、判決を下した刑事法廷にあり、CPIにはない。しかし、証拠は欲しい。証拠がないとCPIは振り回される。同行した連邦検察庁の検察官が減刑申請を手続きするものと思われる。同業者の証言はCPI委員と検察官の注目を引いた。
 検察官はCPI委員に証言の信ぴょう性が高いことを示唆した。検察官は同証言がCPI審理の決め手にもなるとみている。政党の外国不正資産の実態解明が、同業者の減刑引き換えになる可能性は高い。
 CPI喚問にはアブレウサンパウロ州保安局長官も立ち会い、同業者の人身保護を保障した。同業者はアヴァレ刑務所へは戻らず、フランコ・ダ・ロッシャの軍警本部で、アウキミンサンパウロ州知事のお墨付きにより特別保護を受けることになった。
 ルーラ政府の要人が党ぐるみで資産隠ぺいや資金洗浄に関わっている事実も暴露する用意があると同業者はいう。前官房長官が特権を利用した外国コネクションは、ボヌス・バンヴァル証券だけでなく多数の仲介業者を有していると証言した。
 前財務担当の外国コネクションは大規模で、PT党員の不法資産運用ばかりでなく、友人らの資金洗浄や違法送金の便宜も図っていた。旧パラナ銀CPI上程者のメントール下議自身が違法取引に関与していたと証言した。
 ヴァレーリオ氏の根城となったルラル銀行とボストン銀行が、外国で行った違法取引についても種あかしするという。サント・アンドレ前市長の殺害事件でも、同市の為替業者が絡んだ、殺害の真相を暴露する用意があると述べた。