2005年8月18日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】労働者党(PT)全国執行部は十六日、広告業者ヴァレーリオ氏から違法融資を受けたとみられる、ジルセウ下議をはじめ七人のPT下議の党倫理委員会での審理を賛成六、反対九、棄権一で拒否した。倫理委員会の代わりに、ヴァレーリオ氏の口座から引き出した議員の責任問題について二十日間で調査する調査委員会が設けられた。
またPTは、裏金スキャンダル発生後七十日目にしてやっと、過失を半ば認めた。「PTは国に対し謝罪する。なぜなら国民の前で結んだ倫理的、政治的約束はPT執行部が結んだものだからだ」。
ジェンロ党首とベルゾイーニ事務局長は謝罪で承認を取り付けたが、左派が提案した倫理委員会での審理承認では失敗した。それはジルセウ前官房長官の強い影響力を排除することの難しさを物語っている。同党首は調査委員会のプラス面を強調し、執行部内での敗北は「自然現象」とみなした。
ジルセウ前官房長官の影響を強く受けてきた「党内多数派」は十年前からPTを支配してきたが、ジェンロ党首と上院リーダーのメルカダンチ上議は、今回の政治危機の責任を最も負う同派の孤立化を画策、過激派を含む他の党内勢力の協力を下に穏健派を結集し、新しく党内に覇権を築く考えだ。同多数派の一員であるルーラ大統領も、その考えに賛成したという。穏健派の結集は九五年、過激派の手中に合ったPTの支配権を取り返すために取られた作戦で、当時はジルセウ氏が作戦の指揮を執っていた。