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トップはコリンチアンス=国内クラブ収入ランク=サンパウロ州名門が上位占める

2005年7月29日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】国内プロサッカークラブの昨年度の収入ランキングで、サンパウロ州の名門四チームが上位を占めた。トップは、コリンチアンスの一億七〇万レアル、以下四位までサンパウロ(八三六〇万レアル)、パルメイラス(七六七〇万レアル)、サントス(六九八〇万レアル)となった。
 トップのコリンチアンスは昨年末に資本参加したMSIが投じた二〇〇〇万ドル(当時換算で五四〇〇万レアル)の収入により、前年比八二%の増収となったものの、前年度のタイトルなしの無冠がたたり、入場料収入は減少の一途をたどった。MSIの資金投入がなければランキング第七位に甘んじるところだった。
 数日前にリベルタドーレス杯で優勝したサンパウロは、一昨年比一二%の減収ながら二位となった。一昨年はミランへのカカー、セビーラへのジュリオ・バチスタの売却で収益をあげたが、昨年はポルト向けルイス・ファビアーノの売却のみに終わったのが減収の原因だった。
 サントスはブラジル選手権の優勝と、エースのロビーニョの絶大な人気効果で前年度比一一二%の増収となった。このロビーニョが現在、レアル・マドリッドに売却の交渉中で、金額が五〇〇〇万ドルとも三〇〇〇万ドルとも言われていることから、二〇〇五年度ランキングはサントスがトップに躍り出ることはほぼ間違いない。
 五位以下はインテルナショナル(ポルトアレグレ、六四八〇万レアル)、クルゼイロ(ミナス、五九四〇万レアル)、フラメンゴ(リオ、五二七〇万レアル)、アトレチコ(ミナス、三九五〇万レアル)、バスコ(リオ、三七二〇万レアル)、サンカエターノ(サンパウロ、三五一〇万レアル)だった。中でも五位のインテルナショナルは前年比一一〇%の増収でサントスに次ぐ高率となり、リオ・グランデ・ド・スル州の人気チームとして気を吐いた。
 しかし、これをヨーロッパのクラブチームの収入と比較すると、あまりの格差に愕然とする。コンサルタントのデロイッテが二月に発表したところによると、ヨーロッパ随一の裕福なクラブ、マンチェスター・ユナイテッドの昨年の収入は二億五九〇〇万ユーロ(九億四三〇〇万レアル)、次いでレアル・マドリッドの二億三六〇〇万ユーロ(八億五九〇〇万レアル)だった。これには選手の売買や移籍にともなう収益は一切含まれず、また試合の入場料収入もわずか七%のみだという。テレビの放映権とグッズの売上げが大半を占めている。サッカーを取り巻く環境の違いを如実に現している。