2005年7月29日(金)
ピネイロス区の目抜き通りといえるピニェイロス通りが二十四日から、地下鉄工事のため一部閉鎖された。当局によると、再開は来年七月の予定。これによりモラット・コエーリョ通りとマテウス・グロウ通りの区間は渋滞をきたし、苛立った運転士らが鳴らすクラクションや怒号で騒然となった。交通局では渋滞は平均だとしながらも、迂回で戸惑う車が原因だとして、この地帯の通行は避けるよう呼びかけている。同通りの商店街は人足もまばらで、早くも移転を決めた店もある。
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リオデジャネイロ市のファベーラの周辺では撃ち合いで死亡した仲間への黙祷を捧げるため、犯罪組織が商店などに強制閉鎖を命令するのが、儀礼となっている。連日警官や敵対組織との撃ち合いがあり犠牲者がでることから、市内のいずれかのファベーラから毎日この「お達し」がでている。商店では強制休業で商売が成り立たない。このほかレストラン、学校、病院も閉鎖を余儀なくされている。このため生徒が不登校となり廃校に追い込まれた学校もある。ファベーラに隣接する大学で昨年「お達し」を無視して開校したところ、校内にいた学生に流れ弾が命中し、ために学生は半身不随となった。裁判所は「お達し」を無視した大学に責任があるとし、四〇万レアルの賠償金の支払いを命じた。これに対し、組織の不法行為を正当化する判決だとの批判がでている。
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ブラジルの沿岸が七十カ国の製品に及ぶ廃棄物で汚染されている。潮の流れでたどり着いたものもあるが、大半は海外からの観光客や漁船の乗組員が船上から投棄した仕業だと指摘されている。バイーア州在住のカメラマンが二〇〇一年から沿岸を巡り、廃棄物を写真に収め、ドイツのNGO団体に送ったことから、この団体が本格的調査に乗り出した。製品の廃棄物はアメリカ製品がトップで、以下順にドイツ、南ア、イタリア、アルゼンチン、英国、スペイン、台湾となっている。