ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
アグリビジネス
2005年7月27日(水)
米チオ・ジョアンでお馴染みのジョザパルは、トーメンを通じて日本向け四十トンの米輸出に成功した。最も衛生規制の厳しい日本の関門を通過したことで、EUへの輸出も可能になるとみている。次の出荷は八月だが、日本市場に足を踏み入れたことは殊勲に価する。今後の売れ行きは未知数だが、日本の消費者にブラジル産の米を食べてもらうことで消費が定着すると予測。同社は全国三カ所の精米所で三十六万トンを精米し、年商は六億五五〇〇万レアル。
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ブラジルが音頭を採るG20途上国連合の閣僚三十一人が十二日、中国の大連で開催されるWTO(世界貿易機関)会議に集まった。G20は農産物補助金問題よりも、関税低減と割当枠廃止のほうが難しく、最も魅力溢れる欧米市場が親鬼で、これを叩けば子鬼が尻尾を巻くとみている。G20のブラジルとインド代表は、折衷案をロンドンのWTO準備会議の席上で欧米代表に前もって手渡した。G20は膠着状態の農産物問題に、何らかの道が開かれると期待している。
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麻州の綿栽培者は、新種の綿種子に関するバイオテクノロジーの重要性について勉強会を始めた。環境保護法についても勉強会を行い、森林伐採と自然保護区の認識を高める。他に農村労働法やマーケティング、イベント広報活動などの勉強会もある。特にバイオテクノロジーは生産と所得に直結するため、必須課題である。遺伝子組み替え(GM)を行った新種は、生産原価を縮小するため国際競争でブラジルの強みとなる。すでにGM種子の海賊版が出回り、GM生産物の違法販売取締りのため農務省の特殊部隊が出動した。