2005年7月22日(金)
高給取りの社員をマラジャー族と言う。大統領の給料八八八五・四八レアルよりも高い給料のマラジャー公務員が全国で五万四千四百二人に上った。現職が二万二千七百十八人で残りは年金受給者だ。平均すると一人当たり一万一五一〇レアルとなり、まさに公務員天国の様相を呈している。ルーラ大統領就任以前の二〇〇二年はこの数が二万七千三百七十七人だったことから倍増したことになる。この理由として大統領の昇給はこの二年間で一%だったが、公務員は平均で一五・四%だったと説明している。ルーラ大統領が唄い文句にしている「貧困撲滅」より「マラジャー撲滅」が先決では?
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一大宗派として台頭めざましい世界教会(イグレージャ・ウニベルサル)の教会主や牧師ら七人がセスナ機で一〇〇〇万レアルの現金を輸送していたところを連警に摘発され、取調べを受けた。信者からの献金という説明で放免となった。しかし、警察が紙幣を調べた結果、百レアル紙幣が続き番号で二〇〇〇レアル分発見された。銀行から直接支払われたもので、献金ではなかったことが証明された。また献金は通常少額の一レアルや五レアルが大部分にもかかわらず、輸送していた金は十レアル紙幣以上だった。このことから警察は引き続き捜査をする意向を固めた。
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サンパウロ市内のあるファベーラでは全住民が何らかの形で麻薬組織と関連し、生計をたてていることが明らかとなった。少年らは麻薬や武器などの運搬の使い走りで駄賃をもらい、女性らは見張り番となる。とくに妊婦は警官にマークされないため重宝がられる、一日で三〇レアルから五〇レアルになる。少女は十二歳ごろから組員の男の恋人におさまるべく努力する。妊娠すると月々の手当てのほか、化粧品やカメラ付携帯電話がもらえ、友人への自慢となる。麻薬の取締りで警察はファベーラ全体を敵に回していることになり、最初から勝負がついている。