アグリビジネス

7月20日(水)

 エタノール増産への気運が高まっている。アラゴアス州のテルシオ・ワンデルレイ・グループが二億六〇〇〇万レアルを投じて、ミナス・ジェライス州西部にアルコール精製所五カ所を建設する。サンパウロ州中央・南部では建設計画中のアルコール精製所が五十カ所あり、三十一カ所は二〇億レアルの予算で建設が始まった。六カ所は近日操業、残りは二〇一〇年完成予定となっている。燃料用アルコールはフレックス燃料車の普及で国内需要が急増し、輸出も先行きが明るい。農村地帯は牧場がさとうきび畑に変貌している。リベイロン・プレット市とピラシカーバがアルコール生産地だったが、これからは鉄道網に沿って新たな生産地が誕生する。
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 ルーラ大統領の訪仏に伴い、パリーのパレ・デリゼウで六百キロの生肉を焼いてパーティが開催された。シラク仏大統領を招き、ブラジル式のシュラスコが行われた。レストラン関係者八千人が招かれ、カイピリーニャとブラジルのトロピカル・フルーツが振舞われ、今後の評判が期待されている。同様の焼肉パーティはブルガリアやロシアでも行われた。さらにクアランプールやドイツ、エジプトでも予定されている。ブラジルの牛肉輸出はオーストラリアを抜き、世界一の牛肉大国へ踊り出ている。
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 国内のとうもろこし在庫不足と不安定な供給で、高粱栽培が注目されている。牛肉輸出に賭ける牧牛解体業者が特に高粱栽培を奨励している。ブラジルは二〇〇四年、九千トンのとうもろこしを亜国から輸入した。それが〇五年には十万トンの輸入見込みとなった。全国飼料連盟は〇五年に高粱需要が百五十万トンに達するという。ブラジルは動物タンパク質の輸出が急増したため、とうもろこしの不足分を高粱輸入で補っている。価格はとうもろこしが一袋十八・七レアルに対し、高粱は九・五レアル。高粱の価格は、とうもろこしの七五%から八五%の間を行き来している。