7月20日(水)
日本語で「サンパウロ行きのオニブス」と書かれたバストス・ロドヴィアリアの切符売り場に立った記者。定期便はすでに売り切れており、臨時便を予約。祭の会場で日系色の薄さに思いを馳せつつ、バスを待った。出発時間になり、帰省した子供たちとの別れを惜しむのは日系家族ばかりであることに驚いた。バストスで約四十年間、ホテル業を営む宇佐美宗一さんから「昔は七、八台の臨時便が出たもんですよ」と聞き、二度ビックリ。
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宮崎県人会の折り畳み式六ページ(うちポ語二ページ)の会報はなかなか機知に富んだ編集ぶりで楽しい。ケンカをする在伯県人会が少なくないが、同県人会は会報の上段余白下に、県人会の理想的なあり方を小さく標語的に刷り込んでいる。珍しくないかもしれないが、次に掲げる。「県人会の ほう・れん・そう」、ほう―報告しましょう、れん―連絡しましょう、そう―相談しましょう。これをやっていれば、ケンカが発生する余地はなくなるだろう。
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汎米日本語教師合同研修会が十三日から、ブラジル日本語センターで始まった。カナダ、アルゼンチン、ブラジルなどから計二十九人が参加している。日本語を含めて、受講者の母国語は四カ国語。講義中、単語の話題で盛り上がっていた。例えば、「メスチソ」。カナダでは「ミックス」という。日本人には「ハーフ」と思いがち。「半分」だけという意味になり、差別用語になる恐れもある。一方、ハワイでは「ダブル」と表現することも。「二倍」というのもなあ?