7月16日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】サンパウロ市都心部のマンションのエレベーター内で十四日午前一時四十分ごろ、二十歳の学生が同じマンションの住人に射殺される事件が発生した。射殺後、容疑者は逃亡。警察では行方を追っている。容疑者は日頃から隣人などに騒音の苦情を言ってモメていたことから、殺人に発展したものとみられている。
マンションの防犯カメラによると十四日午後一時四十分、七階の自室から降りてきた容疑者の建築技師(61)が玄関ホールで、外出から戻った被害者とすれ違いざま激しい口論となった。被害者が容疑者に背を向けてエレベーターに乗り込んだが、容疑者は足で扉を抑えて大きなジェスチャーで怒鳴りつけていた。
このあと何故か瞬時に映像が途絶えたが、再映された時には被害者は横たわり一面は血の海だった。防犯カメラは容疑者がガレージから車で出ていく模様まで写していた。容疑者は建築技師であることから各市に不動産を有している。中でもグァルジャ市の別荘に行くことが多いので警察で緊急手配をしたが、立寄った形跡はない。
事件が起きたマンションは七〇年代に容疑者が設計し、家族が資本金を出して建築、自分も住みながら分譲販売したもの。被害者の家族は一年前に購入したが、その時点から容疑者と被害者はそりが合わなかったという。