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聖南西の文化村」で同窓会=ヴァルゼングランデ・パウリスタ=日語校が創立70周年=卒業生約400人が出席へ

7月8日(金)

 ヴァルゼングランデ・パウリスタ日本語学校が今年、創立七十周年を迎える。「聖南西の文化村」と呼ばれ、コチア組合の歴史とともに歩んできた学校だ。ヴァルゼングランデ・パウリスタ文化体育協会では節目の年を記念し十七日午前十時から、同文協で記念祭を開く。三世代にわたる同窓会になるという。
 当日は約四百人が、かつての学び舎に集う。案内のため本紙を訪れた同文協の飯田勇会長、海老名松雄元会長は「連絡がつかず、記念祭のことを知らない人がいたら私たちに連絡をください。昔話をしながら一日を過ごしましょう」と呼びかけた。
 同校は戦争中に閉鎖された時も個人宅で授業を続け、現在まで歴史を刻んできた。
 コチア青年の時代、六十年代の最盛期には生徒数は三百人を数えた。当時は道路が未整備だったため、生徒たちは寄宿舎に住み、そこから学校に通っていたという。「昔は泥道でね。家には一カ月か二カ月に一度帰るくらいでした。七十年代になって車が普及してからは週に一度帰るようになりましたね」、海老名さんは当時を振り返る。
 寄宿舎に暮らす子供たちのためスポーツも盛んに行われた。聖南西地区の文協で最も早く運動場が整備され、陸上や野球、相撲など行っていたという。
 現在、同校では五十人の生徒が学ぶ。教師の多くは二世。JICAボランティアも派遣されている。「子供や親にはいい刺激になっていますよ」と海老名さん。
 卒業生の多くは国内各地に散らばっている。亡くなった人もいる。日本で働く人もいる。卒業生のうち八百人に連絡がつき、当日はその半数くらいが出席する見通しだという。
 飯田会長は「戦前の名簿には不明なものがあります。忘れている場合もあるかもしれません。もし知らなかった人がいたら私たちまで連絡してほしい」と参加を呼びかけた。
 記念祭は午後十時から午後五時ごろまで。式典などは行わない。昔の先生、生徒が集まり、昼食を囲み、一日懇談する。現在の日語校生徒による出し物なども披露される予定だ。
 ヴァルゼングランデ・パウリスタ文化体育協会=ラポーゾ・タバレス街道四十六キロ。問い合わせは電話(11・4158・3660、さゆり)まで。