アグリビジネス

7月6日(水)

 特選コーヒーの需要増に便乗し、ミナス・ジェライス州モンテ・シオン市のサンタルッシア社がコーヒーチェーンへの進出を決めた。同社は五〇万レアルを投じて、特選コーヒー専用の焙煎工場を建設する。コーヒー豆は、海抜千メートル以上の農場で栽培されたものを使う。同社はこれまで、ドイツ向けインスタント・コーヒーを製造していた。
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 ルーラ大統領の訪日は歓迎ムードの反面、期待のエタノール輸出に日本側の業界が難色を示している。日本がエタノールを輸入する場合、全国に五万カ所のエタノール・スタンドを設置する必要があり、それに要する費用は三五億ドルと見積もられている。日本政府は、エタノール輸入が日本の農業に恩恵をもたらさないとしてスタンド設置の融資を渋っている。
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 大豆を始めとする穀類の国際相場低迷で、中央西部と南部の農業用地の地価が下落している。特に南部は凶作の原因となった干ばつで、地価の下落が激しい。一方でリベイロン・プレットを中心とする地方を始め三角ミナスのさとうきび栽培用地が、国際価格の高騰で地価も高騰した。さとうきび醸造工場の好調は四年間続いた。二〇一〇年まで拡張に次ぐ拡張で忙しい。
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 燃料用アルコールの国際需要の増加で、ブラジルは五年間に三六億ドルの外国資本が流入し、新たに四十五カ所のアルコール精製所が建設される見込みとなっている。新規精製所の六〇%は、港湾や道路などインフラ整備が進んでいるサンパウロ州内に建設される。さとうきびの栽培用地はゴイアス州が注目されている。