7月5日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】連邦国税庁とサンパウロ州財務局は、大豆油、大豆粕を架空に輸出し、脱税を行っていたとして、製造、小売業者十社から二〇億レアルを徴収する見通しとなった。サンパウロ州検察局脱税対策特別捜査部(Gaesf)は、商品サービス流通税(ICMS)、社会保険融資納付金(Cofins)、社会統合基金(PIS)の支払を減らすため、架空の輸出システムを編み出し、業者らに販売していた疑いでコンサルタント会社四社を捜査している。
コンサルタント会社らは減税対象となる輸出クレジットを悪用し、顧客の企業の脱税を手伝っていた。輸出をでっち上げるためにマット・グロッソ州クイアバー市にある大豆製造・販売会社を取り込み、輸出したように見せかけて、ニセの輸出伝票を顧客に渡していた。コンサルタント会社はクレジットの金額の約二〇%を手数料として受け取っていた。
三週間ほど前に脱税容疑で摘発されたビール会社スキンカリオールも架空の輸出を脱税に利用していたとみられ、また今年三月にサンパウロ州検察局は清掃用品メーカーBombrilが二年間、架空の輸出を行っていたという告発を受けた。同社は昨年、ボリビア向け輸出が八〇〇%増加、架空の輸出には様々な企業が便乗していたと同局は指摘している。