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未成年女子の出産減少=避妊具と情報の浸透が奏効

7月1日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】十歳から十九歳までの未成年女子の出産が年々減少している。サンパウロ州保健局が一九九八年から二〇〇四年までのデータを発表したもので、それによると七年間で二七・九%の減少となった。
 一九九八年では十四万八千十九人の赤ちゃんが誕生したのに対し(サンパウロ州出産全体の二〇%)、昨年は十万六千七百三十七人(同一七%)だった。八〇年代と九〇年代は増加を見せ、八〇年から二〇〇〇年までは全国で一四・七%の上昇だった。
 この減少の原因について同局では、コンドームや口径避妊薬の普及をあげている。エイズ撲滅キャンペーンにともない、セックスや避妊についてもテレビや新聞などで大々的に報じたのが功を奏した。また州立保健機関で避妊具を無料配布したことで抵抗感がなくなった。以前は薬局で買うのにちゅうちょしたり、店員にひやかされて恥ずかしい思いをした人が多い。また学校、友人、家庭でもセックスや妊娠について開けっ広げに話ができるようになったのも認識を深める結果となった。一昔前はこれらの話題は禁句だった。
 しかし、九〇年代の調査では、青少年男女の九〇%が避妊具の存在を知っていたという。同局によると、知識はあったものの実際に使用するとなると勝手が違っていたと説明する。男子は使用して(性交が)失敗や支障をきたしたらと心配し、女子は使用を強要して嫌われたらと恐れて、お互いに言いだせないのが実情だった。
 全体的に減少傾向にある中で、十歳から十四歳までの少女出産が昨年、三千二百二十九人と高水準だったのが注目される。予備知識を持たないまま、殺那的な行動の結果とみられている。
 州政府は適切なアドバイスを与えるため各所に青少年の家を開設した。ここではセックスを含めたあらゆる問題をグループ討論することで悩みを解決している。ここでボランティア活動をしている十八歳の女性は、十五歳と十六歳の時に男児を出産した。当時は避妊具があることも知らなかったとし、十一歳の妹に同じ道を歩ませたくないと毎日青少年の家に連れてきて教育している。