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「汚職増加は間違った印象」=大統領、撲滅に向けた取り組み強調

6月25日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】ルーラ大統領は二十三日夜、ラジオとテレビ放送を通じ十分間に渡って演説を行い、現在政界と世間を騒がせている汚職問題に取り組む政府の強い姿勢を示した。
 「国民の皆さん、今日は深刻なテーマ、汚職について話したい。汚職は長年、為政者にとってはひどい悪夢、国民にとっては大きな恥だった」と演説を始めた大統領は、古来続いてきた汚職は徹底して裁かねばならず、発足以来汚職撲滅に容赦なかったのは現政権であると訴えた。しかし、ジェフェルソン・ブラジル労働党(PTB)党首の告発があるまで、郵便局汚職議会調査委員会(CPI)設置阻止に政府が必死だったことには何ら触れなかった。
 「長い間掃除しなかった家の掃除を始めると、次から次にゴミが出てくるが、現政権はじゅうたんの下にゴミを隠すことはしない」と述べた大統領は、汚職発覚で、汚職が増えたという間違った印象を国民に与えたが、実は撲滅された汚職が増えたのだとし、政権発足後の二年半で千六人が逮捕されたこと、連邦監査庁を設立、連邦機関を対象に七千五百件に上る監査を実施した結果、七百の市で資金の不正流用が発覚、検察庁に告発されたことなど、過去の政権が成し遂げなかった成果を強調した。
 また、自由で民主的なマスメディアの存在を賞賛、真実は遅かれ早かれ、常に明らかになると信じると述べ、教育や社会福祉分野へ流れる連邦資金の金額など、国民にとって重要な情報をインターネットサイトで公開し、汚職撲滅に国民が参加できるよう、また参加するよう呼びかけた。