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近日中にも内閣改造=ジルセウ官房長官辞任へ

6月17日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日】資産暫定令の署名式を済ませた十五日午後、ルーラ大統領はアレンカール副大統領ほか十六人の閣僚を集めて会合を開き、十四日のジェフェルソン・ブラジル労働党(PTB)党首の証言後、政治危機はさらに深刻になったと述べ、政治危機が経済に悪影響を及ぼさないためにも、近日中に内閣改造を行う旨を伝えた。
 会合で大統領は、ジェフェルソン党首の証言は不当に政府を攻撃したもので、労働者党(PT)はだまっているわけにはいかず、すぐにも手を打つことを約束。「危機対応内閣」の設置を閣僚らに告げた。また、バストス法相には連邦警察の郵便局汚職捜査報告書を提出するよう求めた。
 ジルセウ官房長官は辞任し、党員に席を譲るとみられる。次期官房長官にはマルセロ・デダ・アラカジュー市長が有力視されている。同長官は会合終了後、大統領に「もうだめだ(長官を続けられない)」と漏らしたことをフォーリャ紙は確認した。
 会合で官房長官はPTの置かれた状況に合わせて自身の処遇を決め、設置が予定されている裏金議会調査委員会(CPI)など、すべてのCPIで証言すると述べた。ジェフェルソン党首の証言後、同党首は嘘つきで自分は現職を退かないと怒りをぶちまけた官房長官だったが、自身がルーラ政権の印象を悪くしていると伝えた報道を踏まえ、辞任を決意したようだ。
 官房長官の処遇が決まれば、内閣改造は大幅に実施される可能性がある。官房室に特別補佐を置くとともに、ブラジル民主運動党(PMDB)や進歩党(PP)からの入閣を増やすことを大統領は検討しているという。