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東西南北

6月17日(金)

 政府は政治危機であわただしい中、設備投資を奨励する資産暫定令を発令した。同令によれば、企業が設備投資を行うため購入する機械類のIPI(工業製品税)二%が二〇〇六年以降免除される。同措置で当初は輸出企業が潤うが、やがて波及効果は建築や技術革新、デジタルやIT産業、零細企業、農業、派生商品などにも及ぶと予想されている。
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 受刑者五人の首が屋上にさらされたプレジデンテ・ヴェンセスラウ刑務所の暴動は十五日、発生から三十時間後にようやく終結、人質十一人は無事解放された。一方、ミナス・ジェライス州ジュイス・デ・フォーラ市の刑務所の暴動は十五日で四日目を迎えたが、十六人の人質は食料も水もない状況で拘束が続き、安否が心配されている。
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 サンパウロ州サン・ジョゼ・ド・リオプレット市警察女性保護課は十五日、十一歳の女児をインターネットのチャット(会話)ルームで誘惑した疑いで四十六歳の男を逮捕した。子供用チャットルームで孫が二十八歳と名乗る男と会話しているのを祖母が不審に思い、子供と交代。まもなく男は児童ポルノ写真を送り、自慰を始めたため警察に通報した。警察は写真の児童を男が虐待したかどうか捜査中。
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 十五日未明、リオ・グランデ・ド・スル州北部クリシウマル市では嵐とともに大粒のヒョウが降り、二千軒の家屋が損害を被り、三十人がけが、四百十人が避難した。
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 セーラサンパウロ市長は十五日、選挙公約の失業者向け路線バス用無料パスの発行を中止すると発表した。理由は、財政と法的問題。失業者無料パスは、労組のパウリーニョ理事長の発案だった。同理事長が市長選の一次選で敗れ、決選投票で盟友マルタ前市長に代わり、セーラ市長を支持する交換条件だった。