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大統領支持率が低下=60%の大台を割り込む=CPI阻止に強い風当たり

6月2日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】二月以降支持率を下げ続けているルーラ大統領だが、五月の調査では五七・四%となり、政権担当以来維持してきた六〇%台の大台を初めて切った。金利を含む経済政策に不満が多いが、今回は郵便局にからむ汚職の議会調査委員会(CPI)設置を阻止しようとしたが国会に押し切られた失態が不人気を呼んだ。
 今回の調査では八六%がCPIの調査に賛成だとしていることから、阻止を試みた政府への風当りはかなり強い。いっぽうで来年の大統領選挙では相変わらず優位を維持しているものの、第一次投票でこれまた初めて四〇%の支持を割り、二〇〇二年の第一次投票の獲得票四一・六%もおぼつかない状況となった。
 CNT/SENSUSが二十四日から二十七日にかけて百九十五都市の二千人を対象に調査した結果、半数以上の五一・二%がCPIの設置を知っていると答えた。(一六・四%は内容を熟知、三四・八%は聞いたことがある)。このうち八六%が設置に賛成で、疑惑の全容を明らかにすべきだとした。何故か九・六%は反対を表明した。
 大統領の支持率は五七・四%で、先月の六〇・一%よりも下げ、就任以来維持してきた六〇%を初めて割った。これまでの最高は就任時の〇三年一月の八三・六%だった。いっぽうで不支持は先月の二九%から三二・七%へと上昇、これまでの最高の〇四年五月の三二・四%を上回った。(就任時の不支持はわずか六・八%だった)。
 政府の支持率は三九・八%で先月の四一・九%を下回り、これまでの最低の三四・六%(昨年五月)に次いだ。不支持は先月の一六%から一八・八%へと上昇した。内訳は「最良」が九・六%から八・七%へ、「良い」が三二・三%から三一・一%へと下げ、「最悪」が九・二%から一一・二%へと上昇した。さらに四四・八%が政府の施政が効果的でないとし、ルーラ大統領の政策に対しては三七・五%が正当とし(先月より三・五%下げ)、四五・二%が間違っていると答えた。
 来年の大統領選挙の予想では、第一投票でルーラ大統領は四〇%を割るものの、決選投票で仮想候補のセーラサンパウロ市長にのみ四〇%台の四九・七%対二七・一%となるが、残りの候補に対しては全て五〇%以上で勝利するとなった。
 今回の調査結果で与野党ともに満足の意を表した。野党は支持率低下を政府離れと評価、今後の汚職追及でさらに低下すると予想している。いっぽうで与党は政府の度重なる失態で、「もっと厳しい世論になると思っていた」とし、下落幅が小さいことに胸をなでおろしている。