5月31日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】サンパウロ市パウリスタ大通りで二十九日、第九回同姓愛誇示パレードが開かれ、ゲイやレズビアンなどで埋め尽くされた。警察の発表によると、人出は百八十万人だが、主催者側では二百五十万人と踏んでいる。
昨年は百五十万人で、これまで最大規模といわれたアメリカのサンフランシスコでのパレードの百万人を二年連続で上回り、世界一を誇示したと参加者らは自慢している。
パレードは午後二時にサンパウロ美術館(MASP)前を出発、レプブリカ広場に向かったが、午後六時の時点でようやくコンソラソン通りに到着する有様。二十三台の山車の上では歌手らがショーを繰り広げた。
普段は陰の存在の参加者は、この日は主役になったことから思い思いの衣装で存在を誇示していた。女性役のゲイは下着姿に赤い靴をはいて色気をふりまき、整形手術をした男娼は豊満な乳を見せびらかしていた。数十人を包みこむ大きさの、シンボルであるカラフルな旗の中では、外部からしゃ断されたのをもっけの幸いとしてあらわな熱烈なシーンが展開された。
今年のテーマは「同性愛者同士の結婚を認める法の法制化」で、十年前に当時のマルタ下議(前サンパウロ市長)が提案したそれが、お蔵入りとなっていることから国会での審議を求めた。当のマルタ前市長もパレードに参加、山車の上で三時間にわたり上機嫌で踊りはね回った。セーラ市長は開会式であいさつしたが、五分で姿を消した。
同大通りでは二十六日の聖体祭のミサに二百万人が集つまったが、敵対する二つの催しが同じ場所で三日の間隔で行われたことになる。