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コラム オーリャ!

 ブラジルの現実と矛盾を知りたいなら、ゾナ・ノルテのザキ・ナルシ(Zaki Narchi)通りをみたらよい。三世のジャーナリスト、アンジェロ・イシさんは著書の中でそう綴った。
 モルンビー・スタジアム横のジオヴァニ・グロンシ(Giovani gronchi)通りを、千五百メートルほど上ったあたりも似たような光景だ。道路を境に、山の手に高級アパート、下手にサンパウロ市第二のファベーラ、パライゾポリスが広がる。
 このファベーラ、電撃誘拐の監禁場所によくなり、四十日間に二十人が連行されたという。いつも通るたびに、裕福と貧困が隣り合わせになっていることが不思議でならない。
 「法の下の平等」とかいった言葉が、つい安っぽく聞こえてしまう。         (古)

05/5/26