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新種のキャッサバを開発=タンパク質、ビタミンAが豊富

5月18日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四月十八日】ブラジリア大学農学部でエジプト人のナジブ・ナサル教授を中心とする研究班が、タンパク質とビタミンAが豊富なキャッサバ(マンジオッカ)を開発した。新種開発には遺伝子組み替え(GM)技術は採用せず、野生種との交配で生み出した。
 キャッサバは農耕の歴史とともに始まり、一万年の歴史がある。同教授の話によれば、ブラジルはキャッサバ栽培に適した珍しい国だという。キャッサバの根が太くなったのは、ブラジルの土壌のお陰らしい。
 キャッサバには多くの種類があり、アマゾンには全部そろっている。ある種のキャッサバは、十メートルの潅木に成長する。また雑草のようなキャッサバもある。研究班は草のような丈が低いキャッサバに、栄養豊富な種類を発見した。
 従来のキャッサバはタンパク質が二%以下だが、新種は七・五%もある。小麦やトウモロコシと同率の含有量だ。煮ると黄色くなるキャッサバは、体内でビタミンAに変化するカロチンが豊富な証拠。ビタミンAは、幼児の視力を強化する効果がある。
 幼児の視力強化のためにGM米が開発されたが、黄色いキャッサバはその代用となる。栄養計算をすると一日五百グラムのキャッサバを食すれば、原住民の栄養失調は解決するし、不妊症も治るという。