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コラム オーリャ!

 ちょっと高いなぁ。最近日本でも展覧が相次いだブラジル人写真家ミゲル・リオ・ブランコの作品。先週末サンパウロ市であった美術の国際見本市で値段を聞いてみたら、四千二百「ドル」と言われた。
 写真は複製可能なメディア。もっと安くてもいいのに。と思ったが、上には上がある。先日パリのオークションでロベール・ドアノーの「市庁舎前のキス」が二千二百万円の値をつけた。
 撮影は一九五〇年。パリの雑踏を歩きながらキスを交わす男女。世界で一番有名なキスのイメージだろう。以前、北陸の田舎町でもそのポスターを見かけたくらいだ。
 サンパウロ市の一年でもっとも光が美しいと言われる五月。「写真月間」と銘打ち関連イベントが各所で企画されているが、自分でも進んでカメラを手にしたい。何気なく眺めている世界、目を凝らせば、「高価な一瞬」だって潜んでいる。 (大)

 05/5/3