4月30日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】騎兵隊対インディアンの戦い―。アメリカの西部劇の再現がロライマ州のインジオ保護区で繰り広げられようとしている。
保護区から農民らを追放する運動の中で、インジオらがパトロール中の連邦警察官四人を拉致して一週間が経過した。その間、連警は説得、話し合いによる方法で人質解放を試みたが、成果が上がらなかった。
これを受けて連警本部は二十八日、現地指揮官に対して救出作戦実施の決定権を「白紙委任」した。現地には救出特殊部隊二百五十人が待機しているほか、陸軍一千人が応援部隊として派遣されている。
インジオ側はフレシャルと呼ばれる攻撃的部族八百人が集結、若者を中心とした「戦闘士」三百人が弓に毒矢、狩猟用の散弾銃を持って蜂起しているという。西部劇に登場する白人の「死の商人」が存在し、武器や通信機を密売しているので、武装内容の実態はつかめていない。
インジオ保護局は実力行使となると、インジオ側に多数の被害者が出ることが予想されるため、平和的な解決を求め説得を続けている。