4月28日(木)
華道家元四十五世池坊専永宗匠(池坊華道会)の記者会見が二十五日、午前十一時からサンパウロ市内のホテルで行われた。池坊宗匠は一九四五年、父の死去にともない十一歳で華道家元四十五世を継承。一九七四年には個展を開催し、以来国内はもちろん海外各地で普及活動をしてきた。初めてブラジルに来たのは一九八〇年。
今回は、ラテンアメリカ橘支部二十周年記念の花展に参加するため来伯した。場所はサンパウロ州議会百七十周年記念も兼ねて同議会。二十七日には午後六時から同議会でデモンストレーションをおこなった。
生け花は「引き算の美しさ」と語る池坊宗匠は、現地の花をよく観察することから始める。他の国と比べてブラジルでは日本移民の歴史があることから生け花は受け入れやすいそう。
しかし、日本独特の「わび・さび」はなかなか理解されない。国は違えど、変わらない「花の見方」を教えることで徐々にブラジルでの生け花を普及させてきた。「造花ではない、生きている花だからこそ心が相手に通じる」と話す池坊宗匠はブラジルでのさらなる普及を目指す。