4月27日(水)
【エザーメ誌八三九号】日常生活の中に溶け込み特別も珍しくないコーヒーが、演出により不思議な魅力をかもし出す。コーヒーの美味しさを演出するコースもある。特製コーヒーは三倍以上の値段で売られ、年々売上げも伸ばし、コーヒービジネスが現在見直されている。
新しく登場するコーヒーショップは豪華な雰囲気の中、かりそめの中流気分にさせる。コーヒーは、演出を盛り上げるアトラクション。人々を魅了する芳香は、コーヒーファンを魔女の虜にする。
美味しいコーヒーは、違いがすぐ分かる。こだわりは栽培、収穫から始まる。一杯のコーヒーとして供されるまで乾燥、貯蔵、焙煎、入れ方が特別だ。このプロセスが導入されたのは五年前。いま特製コーヒーは、市場の一九%を占めている。
特製コーヒーに多国籍企業が注目している。イタリアのイリ・バーコンセプトは二〇〇六年、世界十五カ国にブラジルの特製コーヒー店六十戸を出店する。世界最大のコーヒーチェーン、米国のスターバックは、ブラジルとインド、ロシアに進出し、年間四十億ドルの売上げがある。
ブラジルはコーヒー生産の大御所でありながら、コーヒーの魅力を知らなかった。同じくコロンビアや中米、アジアの生産国も、後手ながら特製コーヒーの市場開拓に乗り出した。これからコーヒー市場は生まれ変わりそうだ。
イリは世界へ特製コーヒーをキロ百二十レアルで販売している。ブラジルのコーヒー生産者は、シカゴの取引所相場で販売するよりコーヒーチェーンに直売することで、前年比一〇%増の収益が上がり有利であることに気付いた。