加速する南極の氷山溶解

4月27日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】英国の南極調査隊が二十二日、南極の氷山が毎年五十メートルづつ溶解しているとサイエンス誌に発表した。さらに南極は過去五十年間、摂氏で二・五度も平均気温が上昇したとしている。
 同隊は二百四十四カ所の氷山を観測、八七%で溶解を確認した。最も激しかったのは、スジョグレン氷山で十二年間に十三キロメートルも消滅した。氷山の溶解速度は年々加速化し、南太平洋の方角へ移動しているというのだ。
 地球温暖化の影響は氷山の消滅だけでなく、海水の温度も上昇させた。海水の温度上昇は、世界の気流と気象にも変化を起こす。温暖化現象と南極の異常現象との関係は科学的に解明されていないが、銀河系というパズルの一片に異常が起きていることは確かだと締めくくっている。