4月26日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】政府は健康保険を取り扱う保険会社に対する金融支援策を検討している。融資は、保険会社の吸収合併促進と短期資金の融通を目的に行われ、社会経済開発銀行(BNDES)とブラジル銀行の国立金融機関が中心となって金融市場から資金を集める。民間銀行も融資に参加できるが、今のところ打診してきた銀行はない。
ブラジル銀行は基金を創設し、今後三年間に総額一億五〇〇〇万レアルを、短期間(六十日)、年三%から五%という低利で保険会社に貸し付ける。
「この支援策は、吸収合併を通じた健康保険部門の再編促進をめざしている。九五年に銀行間の吸収合併を促進するために策定された金融システム再強化促進計画(Proer)になぞらえることもできる」と保険監督庁(ANS)のカルドーゾ法制局長は説明した。同局長によると、過去四年間に健康保険部門は多くの顧客を失い、売上が減少していたという。
健康保険会社協会(Abramge)のアウメイダ会長は、保険会社の吸収合併が少数大手企業による寡占状態を生み出し、消費者の利益を損う恐れがあると指摘する。また、保険医療システム(SUS)で行われた救急診療に対する、未払いの保険金が〇三年九月時点で五億五〇〇〇万レアル近くあることから、保険会社はすでに補助金を受け取った形になっており、新たな金融支援策は必要ないという保健行政の研究者もいる。