4月6日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】リオ連邦地裁は四日、中銀元総裁をはじめする銀行関係者ら八人に対し、背任罪での有罪判決を言い渡した。被告らはすでに死去した一人を除き、いずれも控訴する意向を示している。
有罪となったのは一九九九年当時に中銀総裁だったロッペス氏が禁固十年および十五万六千レアルの罰金、元重役二人に同様の判決、担当部長が同六年と罰金刑となった。さらに当時のマルカ銀行のカシオラ頭取に同十三年と二十万二千レアルの罰金が科せられた。
同頭取は逮捕され仮釈放が認められた後、法の目をくぐってイタリアに逃亡している。このほか、フォンテシンダンのゴンサルヴェス頭取も中銀元総裁と同じ刑量となった。さらに中銀と二種類の仲介をしたコンサルタント会社々長は五年と罰金刑の判決となった。予想外の重罪判決に関係者は一様に驚きの色を隠せないでいる。
事件は九九年一月、レアル切り下げにともない、両行が保有していたドル外貨に対し、中銀総裁の指示のもとで中銀幹部が便宜を計り不正に処置したとして、公金不正操作、公金横領、為替法違反の罪に問われていた。このうちフォンテシンダンの元頭取は二週間前に死去しており、被告人死亡で書類送検となる。マルカ銀行の元頭取は国外に逃亡しており、控訴審では中銀関係者の反論が中心になる。