3月31日(木)
[ロンドリーナ]ロンドリーナで、猿橋照夫さん、マダレーナさん夫妻の金婚式が、去る三日午後六時から、中央カトリック教会で行われた。祝宴はカントリークラブ。約四百人の招待客で賑わった。
祝宴の席上、友人を代表して岡本豊一さんが祝辞、宇江達也さんの音頭で乾杯、子息を代表して長男の亘さんが、両親の栄えある金婚式を祝福し、来客への感謝を述べた。また、パネルに家族全部が映し出され、各自が祝いの言葉を贈った。
会場の入り口には、猿橋夫妻が歩んで来た五十年の思い出を刻んだ写真が百枚余りも展示されていた。
猿橋さんは四歳で渡伯、マダレーナさんはカンバラ生まれ、五五年二月十二日、セルタネージャのカトリック寺院で結婚式を挙げた。照夫さん二十八歳、マダレーナさん十八歳だった。当時、カトリック教会での挙式は日系人では珍しかったという。
照夫さんはあいさつのなかで「金婚式を迎えられたのも、妻の献身的な支えがあったからです」と感謝の言葉を贈った。夫妻は、七六年、ロンドリーナ市に進出、毛糸の専門店「トリッコランジア」を開店して大成功、現在はプレゼンテ用品から食品までを取り揃え、三店に拡張して盛業中。照夫さんはまたロンドリーナ川柳会の会長をつとめ、文芸面でも活躍している。
祝宴会場には一心和太鼓の演奏が響き、孫たちのギターの演奏に、夫妻は人生最高の喜びを感じている様子だった。(中川芳則通信員)