国井さん、甲子園で応援＝羽黒高　〃勝利の使者〃を招待

3月30日（水）

　勝利をもたらす幸運の使者が訪日中――。山形県人会副会長で、聖西日本語教育連合会名誉会長の国井精（つとむ）さんが春の甲子園で活躍中の羽黒を応援するため、日本に滞在している。
　ブラジルパワーで台頭してきた同校に、留学生を送り出すきっかけとなった国井さんは、昨年夏の甲子園に続いて二度目の甲子園観戦。今年一月には国井さんが見守る中、ブラジル人留学生がいるサッカー部が全国大会で初勝利を飾っており、二十七日の羽黒の甲子園初勝利も国井さんの神通力かも知れない。
　ブラジルとのつながりが出来るきっかけになった恩人、国井さんに晴れ舞台を見てもらおうと羽黒が招待した。十九日にブラジルを発った国井さんは「私も指導者や審判としてブラジル野球に長年関わってきただけに、甲子園では観戦するだけで特別の思いがある」。昨年夏の初出場もスタンドから見守った。
　「この子の速球が決まれば、かなり期待できる」と語った通り日系の片山の好投で、二十七日の八幡商から甲子園初勝利を挙げた羽黒。帰国後に国井さんから笑顔で報告が聞けそうだ。