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すべての外貨両替で身分証提示=両替店に打撃、闇ドル屋に活気

3月25日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】中銀が発表した為替政策の中で、ドルなどの外貨を両替店で売る場合、身分証明書などの提示を義務づけられたことが意外と知られていない。新政策は十四日から実施されており、それによると金額の如何にかかわらず、両替する時は身分証明書(RG)、個人所得税申告番号(CPF)の提示と住所を明記することが義務づけられた。
 これにより市中での外貨の動きを把握するとともに、国税庁のデータにも入力され、所得税申告の審査対象にもなる。この措置の後、中銀の認可を受けて営業する両替店では閑古鳥が鳴く有様で、代わりにブラック・カンビオと呼ばれる闇ドル業者がまたぞろ活気を帯びている。両替店が合法化されてからヤミドル業者は姿を消していたが、今後ドルなどを自由に売買する闇ドル店は、顧客にとり貴重な存在となる。
 ある両替店(合法営業)では先週まで一日一万ドルの動きがあったが、現在では百ドルたりとも売りに来ないとした上で、これまでは身分を明かす必要があったのは、三千五百ドル(約一万レアル)以上に限られており自由な取引ができたが、今回の措置は死活問題だと嘆く。ほとんどの両替店は旅行業と兼業している。
 関係者は、中銀の大義名分は理解するものの、市民の生活事情とかけ離れた官僚主義の現われだと指摘する。さらに、ドル保有者はレアル通貨の不信からタンス預金しているもので、五十ドルや百ドルを両替するのに身分や住所を明らかにする訳がないと話している。それでなくても強盗に脅えている日常で、身分証の提示はドルを所持していると宣言するようなものだという。
 また極端な話だが、外国人相手の売春婦はドルで代金を受け取るがCPFがないため両替が不可能となり、ヤミドル店に駈け込むことになり、せっかく規制して消失したヤミドル店の復活を助長することになるとしている。
 今回の措置は同時に発表された輸出手形決済の延長、外国送金の枠の拡大、手続きの簡素化などの新為替政策が注目されたため、陰に隠れた形となり、発表当時は問題とならなかった。

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