3月10日(木)
早稲田大学ソフトボール部でバッテリーを組む中島幸紀投手(22)、橘内基純捕手(21)=ともに人間科学部三年=が十一日から十三日まで、イビウナ市のヤクルト球場でブラジル女子ソフトボールチームを指導する。春休みを利用して八日来伯した二人は、「身振り手振りで、技術・経験を伝えたい」と話す。
今年の全国大会で優勝を狙える実力を誇るという同ソフトボール部。ブラジルとの交流は二〇〇〇年に始まった。吉村正総監督と、沢里オリビオ・サンパウロ野球連盟会長の縁がきっかけだ。バッテリー派遣は五回目。昨年を除いて毎年交流が続いてきた。
来伯経験のある先輩から聞いた言葉として、中島さんは「ブラジルの選手は身体能力が高く、飲み込みが早いそうですね」、橘内さんは「細かいことまで熱心に尋ねてくるので、自分たちの方がむしろ勉強になるくらいと言っていました」
女子チームの目標は、次回パンアメリカン大会(二〇〇七年、リオデジャネイロ)での躍進だ。現在日本の実業団と大学でそれぞれ二人、高校で一人の、計五人のブラジル出身投手が活躍中。アテネ五輪で銅メダルを獲得した日本女子、その強豪国で研鑚を積む選手らも大会に帰国参加する予定だ。「前回は八位。リオでは五位を目指したい」と沢里会長は語る。
指導期間は三日間と例年に比べて短いが、大学屈指の強力バッテリーは、「パンアメリカンでいい結果が残せるようお手伝いできれば」(中島さん)、「海外で同世代の選手を見るのは初めて。自分の持っているものをすべて教えたい」(橘内さん)と意気込む。