3月5日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】サンパウロ州組織犯罪捜査課(DEIC)は三日、サンパウロ市内の大学での授業用に教科書や著書をコピーして販売していた業者を摘発した。いっぽうで同課は偽造品の販売取り締まりも強化し、偽造品製造元の中国人をはじめ、露天商(カメロー)など十二人を逮捕した。
教科書などのコピー販売は、大学の講師がコピー店に原書を持ち込み、講義に必要な個所をコピーして学生に買わせていたもので古くから慣例化している。これにより高価な本を買わずに済む。
これに対し出版社側は著作権侵害として告訴していたが、この程裁判所が侵害を認めたことから取り締まりが実施された。同課は大学周辺の二十一店を立ち入り検査し、大学側が指定したコピーの原本四十六頁と四十一冊の教科書を押収した。コピーの依頼主はサンパウロ大学(USP)をはじめサンパウロ州内の一流大学すべてだが、コピー店は商法に基づき、教授や講師の名前を明らかにしていない。
いっぽうで同課は過去四十五日間に、CD、DVD、テニス、Tシャツ、電気製品などの偽造品百五十万点を押収してきたが、さらに取り締まりを強化し、パウリスタ大通りで自家製偽造品を販売していた中国人チン・カン・チュを現行犯で逮捕した。このほかレプブリカ公園やヴィンテ・シンコ・デ・マルソ通りの露天商十一人を逮捕して偽造品を押収した。