3月5日(土)
世界最大規模の国際学生組織で研修や留学交流を盛んに行なっているアイセック。その日本支部・東京大学委員会のメンバー五人が二日来伯した。「日伯関係を一層活発にし、再構築したい」と、企業やボランティア団体に説明し、日本からの研修生受け入れを依頼するのが目的だ。
昨年、三百九十四人から研修希望先の調査を取った結果、一三パーセントが南米での研修を希望していた。だが、ブラジルでは一人分の研修受け入れ先しかない。同委員会メンバーが昨年九月に来伯し、日系企業に依頼した結果、ヤマハが承諾してくれた。
「今回の訪問で二件の受け入れ先が見つかれば」
次期研修海外派遣事業局長となる川崎健太さん(19)は話す。メンバーはすでに県連、日本ブラジル交流協会を訪問。文協、援協、日語センター、コチア農業学校にも足を運ぶ。
アイセックが査証(学術研究)や研修生の生活面における全面的なサポートを行うが、渡航費などの費用は研修生負担となる。
「それでも、最近の学生は卒業後に一年間ほど、海外研修を通じてキャリアアップを図る意識が一般的に強い」と坂井健吾さん(19)はいう。
五人のメンバーは八日までサンパウロに滞在。活動場所をリオに移し、三人は十五日に帰国する。川崎さんと坂井さんは、エスピリト・サント州ヴィトリアで開かれる世界アイセック会議に出席する。
興味のある人はwww.aiesec.jp/にアクセスするか、アイセック・ゼツリオ・ヴァルガス委員会(電話=11・3281・7868)まで。
アイセック
経済・商学・国際性に興味のある学生からなる非政治・非宗教の国際学生非営利組織。現在は世界八十四カ国・地域にまたがる。七百以上の大学に委員会を持ち、約二万人の学生が活動している世界最大規模の学生組織。日本ではアイセック・ジャパンが六二年に、アジア太平洋地域では韓国と共に設立されている。国内に二十四の拠点を持ち、千人以上のメンバーが活動し、百二十件以上の研修生の交換を行っている。