ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 陸軍兵、連警捜査官を追加派遣=違法伐採業者らとの緊張高まる=パラー州

陸軍兵、連警捜査官を追加派遣=違法伐採業者らとの緊張高まる=パラー州

2月26日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】パラー州内陸部、テーラ・ド・メイオ市北部全域で高まる緊張を懸念した陸軍、軍警、情報局は二十四日、同地域、特にノーヴォ・プログレッソ市を中心に陸軍兵三百人、連警捜査官四十五人を追加派遣したことを発表した。
 こうした措置の背景には、木材の違法伐採業者が引き起こした混乱がある。ノーヴォ・プログレッソ市で七年前に四社だった業者は、現在四十社に急増した。彼らは政治家と強いつながりを持ち、殺し屋を雇って自分らに逆らう人物の処刑を行っている。先日政府が発表した、テーラ・ド・メイオ市の土地約八百三十万ヘクタールの立入禁止措置にいらだたった業者らは、国道一六三号線の封鎖などで同措置に対抗する構えを見せている。
 一方、ロセット農地改革相は二十四日、政府が法的措置を取り、パラー州で不法に占拠された公有地の回復を開始したことを発表した。同相は持続可能な開発計画(PDS)の推進のため、スタング宣教師が殺害された土地を含む三カ所、九千ヘクタールに及ぶ同計画対象地の回復を二十五日にも宣言する。
 アナプー市では、農業協力改革院(Incra)が衛星写真を使い、農業生産者の入植予定地の確認を開始。ジャテーネ・パラー州知事(ブラジル社会民主党=PSDB)は、同州の土地問題解決の唯一の手段として土地登記の統一化を提案、政府と連携して取り組んでいくことを表明した。