2月25日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】ファストフードは世界的に減少傾向にあるが、ブラジルは王国として君臨し、ますます拡大する勢いを見せている。業界トップとして全国にチェーン店を張りめぐらすマクドナルドを始め、ワゴン車や露天商人に至るまでを含めると、総額二百億レアルの市場となっている。
ファストフード店の常連客を対象に行ったアンケート調査によると、ブラジル人の食事パターンは、昼食は米、フェイジョン、肉(ビーフ)が主体で、夜は葉野菜とチーズ入りのサンドイッチが最も多かった。このため各店は野菜やフルーツサラダ、果物、ジュース、ヨーグルトのほか、動物性脂肪を抑えた健康メニューを提供している。とくにマクドナルドでは本国アメリカで批判が表面化してきたことで、ブラジルでは毎年二千万レアルを投じて研究を重ねている。
マクドナルドは世界百十九カ国三万一千百二十九店のレストランで従業員百五十万人を有し、一日平均四千六百万人が利用、年間売り上げは四百五十九億ドルに達している。ブラジルでは全国二十一州百四十九都市の一千二百店で、従業員三万六千人、一日平均百五十万人が出入りして昨年の売り上げは十九億レアルとなった。
これに対抗し昨年十一月に進出してきたのがバーガーキングで、サンパウロ市内三軒のショッピングセンター内に新たに出店した。これを足がかりに向こう五年間にサンパウロ州内に二千万ドルを投資して、五十店のネットを拡大する計画だ。とくに店舗の一つであるショッピング・イビラプエラの店は、一日平均四千人の客で賑うようになった。バーガーキングは世界六十一カ国に一万一千店を有し、昨年の売り上げは百十三億ドルに上った。これらの店は必ずマクドナルド店の隣接あるいは向い側に開店されるのが特徴で、ブラジルでも例外ではない。
ジラファスも競争に負けじと強化体制を敷いている。この店は一九八一年にブラジリアで一号店を開業して以来、店舗は百七十四店、従業員は三千五百人に達している。