ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 2015年に2千万人=大サンパウロ市圏=追いつかない都市計画

2015年に2千万人=大サンパウロ市圏=追いつかない都市計画

2月23日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】大サンパウロ市圏の人口が二〇一五年に二千万人に達し、ニューヨークを超えると国連が発表した。世界第五位の順位は、変わらない。世界の人口の半分以上が都市に住み、ブラジルの人口の都市集中はEUのそれより激しい。
 ブラジルの人口増加率は世界で八番目。リオは現在の十四番目から十七番目へ後退。人口の都市集中が最も激しいのは東京。一五年には三千六百万人になり、世界一は今も一五年も変わらない。
 一九五〇年に一千万人都市は、東京とニューヨークの二都市だけだった。現在は一千万都市が、世界で二十ある。世界人口は一二年に七十億人。五〇年には九十億人になる予測だ。
 インドの人口は三五年に中国を超える。ブラジルの人口が過去五年間に二百二十万人増加したのに対し、インドは一千六百万人だ。世界の人口増加率は二%から一・二%へ低下した。
 世界全般に平均寿命は伸びた。六十歳以上の人が一九五〇年の三倍に増え、高齢化が進んでいる。また女性一人の出産率が五人から三人に減って、少子化も世界で進行している。社会保障院の赤字問題は、抜本的改革が求められている。
 高齢化社会は、途上国の方が深刻だ。先進国では所得が向上しているが、妊娠率の低下と人口の伸び悩みが頭痛の種だ。
 一方、大サンパウロ市圏の膨張は、都市計画が追いつかないため混乱の原因となっている。対策が急がれるのは、通勤地獄、庶民住宅の不足、水源地保護、洪水対策の四点。しかし、大サンパウロ市圏の都市計画は解決不可能とみなされているようだ。
 サンパウロ市の都市計画は,常に後手後手となり、予算不足と問題が複雑化し、妙案はない。理想都市として、スラム街もなく整然とした東京が引き合いに出されるが、モデルとして取り入れようがない。