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中銀、基本金利を引き上げ=連続6カ月、年18・75%に

2月18日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】中銀は十六日、通貨政策委員会会(COPON)の決定を受けて、基本金利(SELIC)を〇・五ポイント引き上げ年率一八・七五%とした。これで連続六カ月間にわたっての引き上げとなった。中銀は声明の中で、金融政策の中で昨年九月から始まった基本金利引き上げの流れを継続したまでのことと言明し、これで終ったわけではないとし、さらに引き上げの余地があることを示唆した。
 中銀筋によると、一月の消費者物価指数は〇・五八%と前月より低くなったものの、政府目標の年内五・一%を達成するには月平均〇・四二%を維持する必要があるとしている。このため金利は一九%が妥当であり、来月にはさらに〇・二五%の引き上げを行い、今年八月頃までこのレベルで推移されるだろうと予測している。今回の引き上げでこれまでの六回のうち五回は〇・五ポイントの大幅引き上げとなった。
 エコノミストらは、今回の措置で国は外貨債務の金利支払いのみで、十億レアルの追加債務を背負うとともに、実質金利(インフレを差し引いた金利)が一二・三%となり、世界二十七カ国の中で最高となったと指摘する。これにより投機筋の外国投資が増えてドル安に拍車をかけると同時に、金利高でコストが上昇することで、輸出業界は近い将来競争力がなくなり、「シャポを脱ぐだろう」との見方を示した。
 いっぽう産業界では金利引上げに猛反発している。全国工業連盟(CNI)は、「我慢の限界」だとし、せっかく上向いた経済成長を止める気かと、インフレ抑制に目が行き過ぎ、工業界への影響をおざなりにしていると非難した。全国統一労組(CUT)のマリーニョ委員長は、工業界がコストアップによる競争力の低下で衰退し、失業者増加の原因となるとし、政府の金融政策や通貨政策委員会の体質改善を求めて、来月からキャンペーンを張るとの意向を示した。
 また商業界でも、これまでの五回の金利引き上げでも消費者に転嫁しないできたが、これ以上は限界だとして価格に反映させるとの態度を示した。国会内でも「行き過ぎ」の批判が出ている。
 パウリスタ大通りの中銀前では午後三時から、サンバのパレード隊二百人が繰り出し、抗議デモを行った。労組フォルサ・シンジカルが行ったもので、「ルーラ大統領は国民に目を向けないが、サンバには目を向けるだろう」と皮肉った。