サンフランシスコ日本町の日本食レストラン「紅花」は、今年創業四十周年を迎えた。同じ移民社会のブラジルで、こうも長期続いている店はない。
四十年といえば、二代以上続かなければ達成できない。「紅花」は、六四年、ニューヨークでテーブル四つの店から始まり、徐々に規模を拡大してきた。現在、本社はフロリダにあり、社長は米国人。創業者ロッキー・アオキ氏の息子ケビン・アオキ氏はマーケティング担当。創業者の子孫が後を継いでなければ「続いているとはいえない」という議論もあるだろうが、少なくとも「紅花」は同一会社だ。
サンパウロのこの業界、業種の栄枯盛衰は激しい。日本人・日系人が創業者の場合、当然なのだが「まず(一代で)儲けよう」で、長期存続といった戦略は練られていないのではないか。(神)
05/2/11