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市長、汚職を厳しく非難=サンパウロ市は「30年代のシカゴ」

2月4日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】セーラサンパウロ市長は二日、新区長との会合の際に行った演説の中で、「汚職の主な現場」となっていると区の土地利用監督局を非難した。
 同市長は「露店商人らが監督官にゆすられ」「監督局に賄賂を求められた人がいる」という情報を耳にしたと述べた。また、ゆすられた人々の多くが仕返しを恐れ、こうしたケースを告発しないことも強く訴えた。「こうした状況はマフィアが暗躍した一九三〇年代のシカゴに近づきつつある。このままだとまもなくサンパウロはそうなる」。
 土地利用の監督は区役所が主に担当する分野で、区の職員や監督官が商業施設の営業許可証を発行、建設工事が基準を守っているかどうか確認し、違反があれば罰金を科す権限を持つ。マルフ市長(九三―九六)、ピッタ市長(九七―二〇〇〇)時代にも、議会調査委員会(CPI)はこの分野の汚職を調査し、度々告発を行ってきた。マルタ市長時代には汚職容疑で数十人の職員が懲戒免職となっている。
 前市政で区の総括局長を務めたドナート市議は、セーラ市長の発言を政治的宣伝とみなす。「市長の発言は前向きでない。汚職を耳にしたなら、個別に調査すればいい」。市職員組合のオリヴェイラ組合長も「汚職の調査と懲罰の責任者は市長だ。市長のこうした非難には裏づけが必要だが、それがない」と同市長の非難に反ばくした。